〜ミスタッチについて〜
 
  専門家だけでなくアマチュアや一般人の間でもよく話題になる「ミスタッチ」という問題について私なりに考えてみた。

(・以前「
PianoSpace」のピアニスト八木氏がミスタッチについて非常に興味深い記述を残していた。例えば近現代の作品ではミスが目立ちにくく、雰囲気、ムードが即音楽的なものにすりかえられる事が出来ると書かれており、大いに参考にさせて頂いた。
・管弦打楽器まで含めると話がややこしくなるので、ここではピアノにおいてのミスタッチについて。)

 まず、当たり前だがミスタッチはない方が良いに決まっている。自分自身ミスタッチがあると演奏後には必ず落ち込んでしまうし、演奏は瞬間の芸術なので記録しない限り修正はきかない。そこまで目立たないミスならまだしも、曲の中の肝心な部分や、もしくはトルコ行進曲などの有名曲でミスタッチした日には聴衆全員にバレてしまう。つまりピアニストは絶対にミスをしてはいけないのだ。ロシアのニコライ・ペトロフはミスタッチほど音楽において劣悪なことはないと言及しており、自身パガニーニの初版やカプースチンを驚異的なテンポでミスなしで弾く説得力を持っている。

しかし、別項でも述べたが日本人は少しミスタッチにたいして臆病になり過ぎていないだろうか。つまりミスを恐れて安全運転なテンポになってしまったり、正確に弾く練習しかしていなかったりと非常に視野が狭いように思える。それではヨーロッパやロシアの連中にかなうどころか、彼らはもっと進んだ練習をしているのでますます差をつけられてしまう。
個人差ももちろんあるだろうが、人間は時にはぶっ飛びたくなるような感覚を必ず持っている。そういったトランス状態においてはテンションと勢いが一番大切であり、その際には多少のミスタッチなど関係なく、テンションについていける技術を持ち合わせているかということだけなのである。


ホロヴィッツはカムバックのコンサートの最初の音を間違えた。しかし聴衆は誰一人非難せず、むしろ彼も一人の人間なのだと安心した。つまり、ミスタッチとは非難するだけの対象ではなく、もっと多角的且つ臨機応変に判断していくべき一つの要素に過ぎないということであろう
ホームページ制作、ホームページ作成歯医者SEOインプラントインプラント