Piano de Virtuoso
カザルスホール演奏会終了しました。東京での初舞台ということで、大いに緊張しましたが非常に気持ちよく演奏出来たと思います。カザルスホールは定員530名程度(当日の入りは300名ぐらいでした)の小ホールと中ホールのちょうど間ぐらいの規模で、ちょっと小規模ないずみホールといった感じですが何しろよく響きました。ピアノはもちろんスタインウェイです。
曲目は表記していた通り、バーバーとスーザ〜ホロヴィッツという非常にアメリカナイズされた選曲でした。もちろんこれらの曲は何度か弾いたことがありますが、コンサートホールのスタインウェイで弾いたのは今回が初めてで、(これはゲネプロの段階ですでに感じた事ですが)やはりこの2曲はスタインウェイを想定して書かれたものだということを強く感じました。バーバーの終楽章やスーザの最も難しいあの部分も、ヤマハやベーゼンで表現出来なかった事がスタインウェイでは出来たのです。ホロヴィッツの声部を弾き分ける時の驚くほどの明瞭さや分離感、あの独特な音もスタインウェイだからこそ出せるのだということを、身を持って納得できた貴重な体験でした。他の出演者の方々もなかなか良い演奏をされてましたが、私も含めてやはりコンクールの時のような引き締まった演奏ではなかったように思います。ホールもピアノも違うし、初めてのホールで響きを聞き分けて弾くことは本当に難しいです。
演奏会情報に載せておりました遊音堂でのコンチェルト演奏会無事終了しました。聴きに来ていただいた皆様本当にありがとうございました。アンコールは「星条旗」のホロヴィッツ〜加藤編でした。ちなみにベートーヴェンの1楽章のカデンツも「ベートーヴェン〜ブゾーニ〜加藤編」でした。この加藤編というのは自分で言うのもなんですが、なかなか曲者でして毎回悉く変わるので楽譜にしても仕方がないという迷惑な編曲で一言で言うと「やりたい放題」です…笑。そして、肝心のベートーヴェンですがやはりコンチェルト3番はどうも内容的に少し掴みづらく、聴いてるのと弾くのでは随分違いがあると思います。しかも2台ピアノでの演奏となると響きもオケの時と全く違うし、2楽章など伴奏はほぼ弦や管での長いフレーズなのでそれをピアノで表現するのは至難の業ということになります。部分的にはハチャメチャな部分や少し抜けた部分もあったのですが、全体に自分の表\現したいことは少しでも伝えることができたのではないかと思いました。一方、ショパンを弾いた山本さんも清潔感の漂ったなかなかの演奏を聴かせてくれました。彼のアンコールはショパンの「ノクターン 嬰ハ短調」有名なあの曲です。少し緊張気味だったものの、彼のいい所が十分うかがえる演奏だったと思います。次回は彼に是非バッハの1番を弾いていただき、私はバーバーでも弾こうかなとか思います。
そしてこの前日にありました同じコンチェルトフェスタですが、こちらの曲目はプロコフィエフの1・2番というなんとも濃いプログラムでした。一晩でこの2つを演奏会で聴くことはまず無いと思います。演奏者は1番が中島五輪江さん、2番が有馬みどりさんでしたが、どちらもかなり熱演で伴奏者が大変そうでした(私も人のこと言えませんが…)。しかしどちらかというと、私は有馬さんのほうにプロコ臭をすごく感じました。彼女がモスクワ仕込みということもありますが、それ以上に体質的なものでしょうか。特に4楽章など圧倒されそうでした。でも感心したのは1番の中島さん、なんと浴衣姿での演奏でして実際に和服での演奏は初めてみたのでインパクトが非常に強く視覚効果抜群でございました。。
大阪音大のオペラハウスにて行われた「魔笛」を見に行ってきたのだが、これがなかなか楽しめた。演出もわりに凝っており、舞台装置はわりと一貫していたが真ん中に太陽を象徴するような円形の広い台座を置いておりよく考えられていると思った。歌手も主役陣はとても充実していてタミーノとパミーナはいい声してるしパパゲーノの演技もなかなか抜群でとても楽しめた。ただ、ザラストロは低音の厚みが全く無くてバスの声とは思えないくらい貫禄もなかった。貫禄\がないといえば聴く側にとって最重要人物である夜の女王もそうだった。どう考えても年齢的に若過ぎるがそれはまぁそういう意図だと言えばそこまでだ、しかしコロラトゥーラに定評があるらしいのに有名な高音域の部分が猫の鳴き声のような音しかせず、調子にもよるだろうがプロとして出演している以上いただけない部分であった。ダーメのソプラノの方が貫禄\あって良い声してたぐらいだ。あと最後の試練の部分でのフルートソロが残念だった点も惜しい。せっかくのタミーノの美声のあとだけに余計に目立った。
しかし原語上演の場合、いつも思うのは全員日本人のキャストなのに何もセリフまで原語でしゃべることないのにと思う。外国で公演してるわけでもないのに、かっこつけているようにしか思えない。雰囲気が損なわれるとか言う人がいるが日本人が無理して原語でしゃべるほうが雰囲気は損なわれるし、歌とセリフの言語は統一すべきだとか言う考えなど聴衆にとってはどうでもいいことなのだ。まぁ色々思うこともあったが全体的には感心、また驚いた部分がとても多く、満足度の高い公演だった。